所沢の概要

埼玉県の南部に位置する所沢市は、日本の中心地でもある東京都に隣接している都市で、通勤や通学で東京都に通う方も多くいます。その通勤率は25.4％とも言われており、新所沢や小手指地区には集合住宅が集まり、都内に通勤する方のベッドタウンとしての役割も果たしています。

人口は34万人と多く、埼玉県内でも大都市として知られており、特例市と彩の国中核都市に指定され注目されています。所沢駅前には繁華街が広がり、プロペ通りを中心として市民だけでなく、観光客など多くの人でにぎわっています。

所沢市の東側に位置する東所沢地区は人口が急増しており、豊岡地区などの北部は三富新田と呼ばれる農地が広がり、自然が感じられる地域となっています。さらに、南部の地域には世界中で知られているアニメ作品「となりのトトロ」の舞台となった狭山丘陵があり、トトロの森とも呼ばれ、観光名所にもなっています。

所沢市の観光名所には他にも、プロ野球チームの埼玉西武ライオンズが本拠地とする西武プリンスドームがあります。また、国内に広がりを見せている西部百貨店の本拠地でもあるので、所沢駅前には多くの西武グループのビルが建てられています。日常生活に必要なアイテムのお買い物から、お土産品や贈り物のお買い物まで広く利用され、さらに、駅に隣接していたり、駅に近いという好立地のため、駅の利用と同時にお買い物ができるので、市民だけでなく観光客などにも便利な駅前のお買い物スポットとなっています。

所沢の地理と歴史

埼玉県の主要な大都市として知られる所沢市は、武蔵野台地に位置しており、南部に広がる狭山丘陵から東川と柳瀬川が流れ込んでいます。これらの川は、市内の東側に流れ込み、狭山湖と呼ばれる山口貯水池にためられています。東京都民の貴重な水源として使用されているので、このような面でも東京都と深いつながりがあると言えます。

東京に隣接している都市として、東京都に通勤する多くの方のベッドタウンとなっている所沢市ですが、同じく入間市や川越市などの、埼玉県の主要都市にも隣接しています。JR東日本の武蔵野線や西武新宿線、西武狭山線、西武川口線などの鉄道が乗り入れており、近隣地域への移動にも便利な都市です。また、市内の移動には西武バスや所沢市内循環バスが利用され、羽田空港などに行く際には高速バスの利用が可能です。

自動車で移動する場合は、関越自動車道の所沢インターから市街地に入ることができ、一般道では国道463号線や国道254号線が利用されています。

所沢市のある地域には、約2万年前から人類が住んでいたとされており、旧石器時代以降の遺跡などが数多く発見されています。1871年に入間県に統一されてから、1873年には熊谷県に、1876年には埼玉県となっています。現在の所沢市の原型となる所沢町として成立したのが1889年で、1950年には所沢市となり、1955年には柳瀬と山ヶ島が統合されて現在の市域が確定しています。

所沢の名産

所沢市は東京都に隣接しており、さまざまな電車を利用できることもあって交通の便も良く、都内に通勤する方の居住区としても知られています。また、手塚治虫、藤子不二雄などの大物漫画家が多く居住していたことで知られるトキワ荘に比較的交通が便利なこと、日本大学芸術学部所沢キャンパスがあり、大学卒業後も住み続ける方がいること、さらに、東京都練馬区にある映画スタジオ、東映東京撮影所に通いやすいという理由から、漫画家やアニメーターが多く在住していると言われています。

このような要因が重なり、漫画家やアニメーターが多く在住していることで、所沢市は漫画の町としても知られ、たくさんの有名漫画家を輩出しています。漫画家がたくさんいるためか、漫画の舞台となっている場所も多く存在し、ファンの間では観光名所ともなっています。

所沢市の名産品として有名なのが狭山茶です。狭山茶は埼玉県西部から東京都の西多摩地域を中心に生産され、お茶の街として知られる静岡県の静岡茶や京都の宇治茶と並んで日本三大茶と称されています。鎌倉時代から続く長い歴史を持ち、産地PRの際に「色は静岡、香りは宇治と味は狭山でとどめさす」とうたわれたこともありました。

狭山茶の特徴は、とても濃い香りと味にあります。寒冷な気候で育つことで、狭山茶の葉は厚く育ち、この濃い香りと味を表現できると言われています。さらに、加工方法にも秘密があり、古くから受け継がれてきた伝統の狭山火入れと呼ばれる製法により、より濃い色と味、香りが味わえ、少ない茶葉でもよく味が出る上質な茶葉に仕上がります。

所沢のイベント

埼玉県の所沢市では、一年を通してさまざまなイベントが行われています。その中で注目したいのが熊手祭りです。元旦に行われるこの行事は、所沢市宮本町にある戸澤神明社で行われるもので、一年の開運を願い、たくさんの人の威勢のいい掛け声が町中に響き渡ります。日本で一番最初に行われる祭りとしても知られています。

戸澤神明社ではその他にも節分祭というイベントがあります。神社には鬼はおらず神様しかいないということで、福は内福は内という掛け声が特徴で、境内で撒かれる豆を拾うために多くの方が集まります。このお祭りは立春の日に行われるので、立春大吉のお札も配られます。また、甘酒や鏡割りの焼き餅が振る舞われることでも注目されています。

小手指元町にある北野天神社では、北野天神社春季例大祭と呼ばれるお祭りが開催されます。このお祭りは御扉が開かれ、神様にお供え物をするもので、神社の参道にはたくさんの露店が出たり、太鼓が鳴らされたり、多くの方でにぎわいます。

所沢市有楽町にある八雲神社では、天王祭と呼ばれる祭りが開催されています。神輿を担いで火の上を渡り、疫病を追い払うというもので、疫病神社である天王様にあやかったお祭りとされています。

どのお祭りも、小さなお子様からお年寄りまで楽しめるものです。健康と安全を祈願しながら、お祭りを楽しんでみては如何でしょう。また、所沢市のホームページ上で、イベント開催日時や場所が確認できますので、観光で所沢市を訪れた際には立ち寄ってみてください。